大きな手術で迷った場合、セカンドオピニオンをやった方がいいと思いました

はじめに

2014年1月7日に三件茶屋第一病院で椎間板ヘルニアに対して PED 手術を受けました。ここに至るまでの半年の症状について、ファーストオピニオンの診断結果について、それを受けてのセカンドオピニオンについて等をまとめておこうと思って書きました。 ちなみに手術自体はおそらく成功で詳しくは

椎間板ヘルニアに対する PED 手術を受けてきました - topspot's blog

に書きました。

6月〜7月 症状発覚

腰の痛みの症状が出始めたのは6月の上旬頃でこの時はしばらく立っていたら尻から左足にかけて痛みが生じるというものでした。しばらくしても治らなかったので六本木ヒルズクリニックに通って念のため MRI 検査をしたところ L5/S1 のところでヘルニアになっているとのこと。もともと12年前と5年前にヘルニアになっていてその時と症状が似ていたのでなんとなく予想はしていました。 痛み止めを貰って筋トレをするように言われたので2、3週間ほど言われるようにして痛み止めもロキソニンからリリカ、トラムセットと徐々に強いものに変わっていったのですが改善しなかったのでもっと大きな病院で見てもらうことに、この時医者に「近い病院の方がいい?」と聞かれたので「はい」と。仕事もあるので近い病院の方が有り難かったからです。そして東京済生会中央病院を紹介されました。

7月〜9月 済生会病院で初ブロック注射そして検査入院まで

済生会は結構大きな病院で大きな病院お決まりのごとく予約しているにも関わらず1時間以上待たされて結構辛かったです。そこでMRI画像を見てもらったのですが「ヘルニア以外でも上の部分の椎間板の形がおかしいね、これはボルト固定した方がいいかも」と怖い事を言われました。「とりあえず硬膜外ブロックやって様子見てみるか」との事で初ブロック注射。怖い。まぁ思ったよりすんなり終わったのですが帰る時にすぐ痛みが生じていたので全然効いていないなと。 次回の診察時に硬膜外ブロックが効かなかった旨を話すと「じゃあ神経根ブロックやるか、次の土曜で」という感じで決まりました。 初の神経根ブロック注射。怖い。神経根ブロックは特に注射の中でも痛いと言われているのでかなり怖かった覚えがあります。この時くらいからさすがに大事なので家族には連絡しておこうと思って連絡しました。 そして神経根ブロックをやってもらいました。実際やると確かに痛いもののこれで普段の痛さがちょっとでもマシになればと思うと耐えれました。ただ、緊張のためかアレルギーか終わった後に凄い吐き気が襲ってきて汗がダラダラでてきたのを覚えています。その後ベッドで1時間ほど休憩して帰ったのですが帰る時にはすでに痛みがでていました。 次回の診察時に神経根ブロックが効かなかった旨を話すと「もっと別のところに原因があるかもしらんから検査入院しましょう」という事で9月末に検査入院する事に。MRI では寝た状態での椎間板の画像しか見れないのでミエログラフィーというもので造影剤を腰に注入して色んな状態の画像を見て判断しようというものです。造影剤を入れると一日は寝た状態にしないといけないのでそのための入院。

9月〜10月 検査と結果

検査は結構緊張していたのですが神経根ブロックと同じくらいの痛みでした。それより点滴が一日ずっと刺さってる違和感の方が嫌です。(一回目失敗されたし) で次の日に検査結果を病室で。前の晩に先生が「意外な事がわかった」と言ってたのであんまり良い結果ではなかったんじゃないかなと予想していたのですがその通りでした。

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上記画像の椎間板のすぐ下の黒い部分がヘルニアでそれが神経を圧迫しているのですがもう一カ所、そのすぐ右側に白い影が出っ張って映っています。これがどうやら骨らしく(骨棘?)これが原因で痛みが出ているんじゃないかと言われました。先生は「普通の医者なら気づかないところだった」「これだとヘルニアを取り除いただけでは症状は改善されない」と言って、その場合の手術方法に関して丁寧に説明してくれました。 この骨を取り除くためには腰の骨の一部を一旦外して削らなければいけない。そのためにボルトで固定して尾てい骨の骨も移植しなければいけない。また出血も多くなるので1リットル程の輸血を準備しなければいけない。入院は3週間ほどだが退院しても2週間は安静に。等等の説明があったのですがこの時はかなりショックを受けて他に方法はないのかと思いました。実際に先生にも聞きましたがどうやらないとの事。その後にどうやら S1 の神経が圧迫されてそうなので次回神経根ブロックをやってみて、また様子を見ようと言う事で退院しました。 そして神経根ブロック。もう慣れたものです。やったときは痛みの場所と神経根ブロックを打ったときの感触が同じだったのでこれは効いたかなと思ったのですが帰る時には既に痛みがでていたので結局は効きませんでした。 それを次回診察時に言ったところ「骨で圧迫されてると神経根ブロックを打っても圧迫が強すぎて効かない」というような事を言われました。「で手術する?」と聞かれて、この時は半分くらい手術するしかないかなと諦めはあったのですが、もう半分、心の中でまだ納得できない部分があったので最後にセカンドオピニオンで意見を聞いてみてもいいかと伝えて診断書を書いてもらいました。

11月〜12月 セカンドオピニオンで三件茶屋第一病院へ

セカンドオピニオンをどこにする迷っていてネットで調べていると、吉原先生のこのホームページを見つけました。

腰痛治療 | 腰博士

そういえば PED 手術で有名な出沢先生の指導を受けた先生とかで有名な方だと。ホームページもわかりやすくブログも書かれていて考え方に共感を持ったのでこの病院でセカンドオピニオンを受けようと思いました。ちなみに以下がブログ。

腰痛にきく腰博士・猫の手ブログ

腰博士の腰痛でどっと混む

初診は予約が必要だったのですが3週間待ちでした。やっぱり人気のある先生は凄いなとこの時は思いました。で、診察ですがまず自覚症状が足のどの部分にあるか、アキレス腱等の反射等を見られたりしました。そういえば済生会では画像診断しかされてなかったなぁと。その後画像を見て「確かに画像を見る限り骨はでてるけど原因はヘルニアの方だと思う」「痛みがでている部分は症状から見て S1 神経、これはヘルニアの黒い影がある部分でこの骨の出ている部分はどちらかというと L5 の部分」「今の痛みを治すだけならヘルニアを取るだけで治るかと思う。8:2くらいの割合でヘルニアの方が多く圧迫しているように見えるので」 この話を聞いた時にはマジで?と思った。固定術をするのとヘルニアを取り除くだけなら全然処置が違うからだ。先生曰く「ただ、この画像だけでは医者の意見は割れると思う。僕はヘルニアを取り除くだけで治ると思う」という事を言われていました。なるほど、そういう風に診断する先生もいるのだなと。 この結果を持ってまた済生会の方の先生に尋ねたところ「それは絶対にない。ちゃんと脊椎専門の先生に診てもらったんですか」と言われました。ここに来てファーストとセカンドの意見が割れた事になります。ただ、僕の中ではほぼ意思は決まっていました。三件茶屋の吉原先生の方を信じようと。それはもちろんヘルニアを取り除くだけの手術で済めば助かるという気持ちもあったのですが何より絶対はないのではないかと僕自身が思っていたのと、吉原先生の方がちゃんと症状を聞いてどの神経が圧迫されているかというのを判断してくれた事です。思えば済生会の方は画像だけで判断して本当は S1 が圧迫されているにも関わらず L5 だと当たりをつけて神経根ブロックを打ったりするなどでだんだんと信頼できなくなっていました。また、固定術がしたいだけなのでは?とも思うようになっていました。実際はどうかなんて誰にもわからない事ですが信頼ができなくなっていくと、そういう風に勘ぐったりもしてしまいます。そして再度三件茶屋第一病院を訪ねて手術して欲しいという旨を伝えました。そして年明けに手術する事に。

1月 手術

手術自体は PED というもので1泊2日で退院できて傷口が小さい事で有名です。手術までの間はやはり不安はありました。ただ、もしこれで治らなかったとしても1泊2日でリスクも大きくない手術なのでその後固定術をすればいい。それで納得していました。 実際手術後に歩いてみて痛みがでなかった時は心の中でガッツポーズをしたものです。この手術を選んでよかったと。

終わりに

今回、セカンドオピニオンを受けた結果その意見の方を選んで手術しました。セカンドオピニオンを受けて本当によかったと思います。もちろん骨棘は残ったままなのでいずれはその部分が原因で別の症状がでるかもしれません。それでも僕はとりあえずよかったと思うようにしています。 僕が一番言いたいことはファーストの先生のように絶対この手術で間違いないと言い切る先生がいて実際にはそれが間違っている事もあり得るという事です。特に今回はボルトを腰に入れるという事で大掛かりで取り返しのつかない手術でした。そういう大きな局面の場合はセカンドオピニオンを一度受けてみるのがいいかなと思います。もちろんセカンドの先生がファーストの先生と同じ意見の可能性も十分にあり得ます。なのでそこらへんは運になってしまうのですが少しでも多くの意見を聞くというのは決して無駄じゃないと思います。自分が納得できない時は納得できるように答えを探し続ける姿勢が大切だと思いました。